カトリック教会の特徴とは?1歩足を踏み入れてすぐに「カトリック教会」だとわかるポイント

カトリック派の教会とプロテスタント派の教会の違いをご存知ですか。

フランクフルト観光の目玉の一つにもよくなるDom(ドーム)に久しぶりに行ったのですが、それで初めてカトリック系の教会だったと気づいたのです。

キリスト教には主にカトリック派とプロテスタント派があるように、教会にもカトリック系の教会とプロテスタント系の教会があります。でも、外観からは、どの教会がカトリック派で、プロテスタント派なのかはわかりにくいですよね。

そこで、カトリック派の教会の特徴を、特にプロテスタント派の教会との違いという視点から紹介します。紹介するカトリック派の教会の特徴を知れば、教会に一歩踏み込んですぐに「これは、カトリック派の教会だ」「これはカトリック派じゃなくて、プロテスタント派だ」とわかるようになります。教会の違いはそれぞれの宗派の特徴も表しているので、なかなか興味深いものがありますので、興味のある方は読んでみて下さい。

カトリック派の教会の特徴とは?

 

教会の入り口に水の入ったボールがある

教会の入り口付近に、水の入った小さな器が柱などに設置されていることがあります。「聖水盤」と呼ぶのですが、カトリック教会の特徴のひとつで器の中には聖水が入っています。

この聖水は教会の司祭などによって祝福された水で、教会にお祈りに来たカトリック信者は、聖水を手に浸して十字を切ります。そのようにすることで、洗礼のときに捧げたときの祈りを改めて確認して、神様に清めてもらうという作用があります。

また、教会を出るときもこの聖水に手を浸して十字を切ります。教会を出た後も神に祈ったことを教会の外でも守り、そして神さまがいつでも一緒にいてくれることを願い祈るのです。

聖水盤があるのはカトリック派の教会だけにあり、プロテスタント派の教会にはありません。

教会入り口近くに燭台がある

教会の入り口付近に燭台があり、小さなろうそくが灯されています。これはカトリック系の教会の特徴で、プロテスタント教会では見られない光景です。

ろうそくを灯す理由は祈りに来た人が信心を表すためで、信者がお祈りをする前にろうそくに火をつけます。

ドイツの教会では赤いカップのようなものに入ったロウソクが使われていることが多いのですが、「赤」の意味はキリストの脈打つ御心(みこころ)を表しているとのことです。

座席に足置きのようなひざまずく台がある

教会の会衆席に着くと、足元に斜めになった木の板があります。小さな踏み台のようなものが置かれていることもあるでしょう。これは、足置きとしてちょうどいいので、ついつい足を乗せてしまう人をよく見かけるのですが、これは足置きではありません。祈りを捧げるときに、ひざまずくための膝を乗せるための台です。

教会はどのような宗派、宗教にも開放されているので、ドアに鍵がかかっていない限り、自由に見学することができます。カトリック信者に敬意を払う意味でも、聖堂内の座席に座った時には、足元にある台の上に足を置かないようにしましょう。

お祈りしている人が十字を切る

カトリック信者は、お祈りをするときに床に膝をつき、または低い姿勢になって祈ることがあります。手を顔の前や胸前で十字を切る作法もカトリック信者独特の行為で、プロテスタント信者はしない作法です。

聖母マリア像がある

聖母マリアとはキリストの母であり、カトリック派の教会では聖母マリアをモチーフにした彫像などが置かれていることがあります。また聖母マリアに関する祝日もあるなど、カトリック派は聖母マリアへの想いが強いからで、この傾向はプロテスタント派では見られません。

ファサードや教会内部が豪華

教会の前に立った時、その入り口を飾るファサードの彫刻が複雑で装飾が凝っていたり、また教会内部もそのインテリアが豪華だったりするのがカトリック派の教会です。教会の窓にはステンドグラスが飾られ、目につく美術品なども多いのはカトリック派の教会の特徴で、それに比べると、プロテスタント派の教会は質素です。

教会の見た目が違う理由は、カトリック派は教会を信仰の象徴と考えているのに対して、プロテスタント派の教会は信仰者の集まる場という教会についての考え方に違いがあります。信仰の象徴なのだから、教会の作りを凝ったものにしよう、贅沢なものにしようという考え方がカトリック派にはあるため教会が豪華になっていったという経緯があります。

一方、プロテスタント派は、偶像崇拝をしないとしている聖書の言葉に従っているため、彫像などの教会美術の数は少なく、シンプルに十字架だけが飾られているという場合が多いのです。

教会入り口に「聖水」「ろうそく」があったらカトリック系の教会

カトリック系の教会入り口には「聖水」が置かれ、また信者が灯すろうそくを置くための燭台があれば、間違いなくカトリック系の教会です。聖堂に置かれた座席の足元にはひざまずくための台があり、多くの美術品があることなどもカトリック派の教会の特徴です。

もしも教会を見かけたら、ぜひ中に入ってみましょう。そして、カトリック派の教会か、それともプロテスタント派の教会なのかを当ててみて下さい。

そんな見方で教会を見学をするのもおもしろいのではないでしょうか。

 

最後まで読んでくださってありがとうございました。