【ドイツ祝日】「聖霊降臨祭の月曜日(Pfingstmontag)の意味とは?祝日の理由とパン屋の開店事情

「聖霊降臨祭の月曜日」という意味の「Pfingstmontag」は、ドイツでは祝日です。「聖霊降臨祭」とはキリスト教関連の祝日でこの日もドイツでは祝日ですが、なぜその翌日の月曜日まで祝日なのでしょうか。
今回は「聖霊降臨祭の月曜日(Pfingstmontag)
の意味とドイツ語での読み方のほかに、聖霊降臨祭の月曜日が祝日の理由も解説します。また、ドイツ人家庭では気になるパン屋が開いているのかどうかについても、紹介します。

ドイツ語「Pfingstmontag」の意味と読み方とは?

「Pfingstmontag」とは「聖霊降臨祭の月曜日」

「Pfingstmontag」は「聖霊降臨祭の月曜日」という意味の言葉です。「Pfingst」とはドイツ語の「Pfingsten」のことで「聖霊降臨祭」という意味で、「montag」は「月曜日」です。

「Pfingstmontag」の読み方は「プフィングストモンターク」

「Pfingstmontag」の読み方は「プフィングストモンターク」になります。「プフィング」にアクセントを置き、「スト」は小さく、そして「モンターク」の「モン」にまたアクセントを置きます。

なぜ「聖霊降臨祭の月曜日」は祝日なのか

聖霊降臨祭の月曜日(Pfingstmontag)がドイツ全土で祝日

聖霊降臨祭の月曜日(Pfingstmontag)は祝日です。ドイツにはドイツ全土で祝日になる日と、州によっては祝日になる日があるが、聖霊降臨祭の月曜日(Pfingstmontag)はドイツ全土で祝日になる日です。

「Pfingstmontag」に特別な意味はない

「Pfingstmontag」は「聖霊降臨祭の月曜日」という言葉のままで、その前日の「聖霊降臨祭」の次の日という意味だけであり、何か宗教上の特別な意味があるわけではありません。
「聖霊降臨祭」はイエス・キリストが天へと召し上げられてから10日後に、街道に集まっていた120人の信徒に聖霊が降りてきたというエピソードを祝うキリスト教の祝日です。

聖霊降臨祭がそのような宗教的な意味合いがあるのですから、なおのこと聖霊降臨祭の月曜日にも何か特別な意味を期待してしまいます。しかし実際には「聖霊降臨祭の月曜日」には何の意味もありません。

聖霊降臨祭の月曜日が祝日なのはオクターブと関係する

聖霊降臨祭の月曜日が祝日の理由は、かつて聖霊降臨祭にオクターブ(ドイツ語でOktav)があったことと関係しています。
オクターヴとは、カトリック派の教会で行われた特別な祝祭日のことで、キリスト教における大切な祝日に続く8日間のことを指します。

例えば、クリスマスやイースターにこのオクターブが設けられていて、クリスマスから始まる8日間もクリスマスのお祝いをしたのでした。

聖霊降臨祭にもオクターブがあったじだいがあり、初期には8日間祝われていたのですが、時代とともに、4日間、3日間と短くなっていきました。

1969年の第二バチカン公会議によりオクターブが廃止されましたが、その名残として現在でも聖霊降臨祭の翌日の月曜日も祝日になっています。

聖霊降臨祭の月曜日にしてはいけないことは?

聖霊降臨祭の月曜日には働かないのが原則

聖霊降臨祭の月曜日には、働かないことが決まっています。ドイツ全土で法的に「働かないこと」が決められています。

ドイツのように聖霊降臨祭の月曜日に働かないとしているのは、オーストリアやベルギー、フランス、ルクセンブルグ、ハンガリー、デンマーク、そして一部のスイスでもこれを実施しています。

聖霊降臨祭の月曜日(Pfingstmontag)にパン屋は開いている州もあり

休みの日に小さなパン(Brötschen)を食べる習慣にしているドイツ人家庭も多く、祝日である聖霊降臨祭の月曜日にパン屋が開くのかどうなのかが気になるところです。

従来通りなら、祝日にパン屋が開店しません。

ところが2006年に法律が変わり、祝日に店を開けるかどうかの判断は、週ごとにできるようになりました。その結果、8つの州で聖霊降臨祭の月曜日にパン屋を開店してもいいことになりました。ただし、州ごとに開業時間の規定もあり、パン屋を開店してもいい州にお住まいでも、行きつけのパン屋の開店時間を事前にチェックしておくことが大切です。

聖霊降臨祭の月曜日にパン屋を開けてもいい8つの州と開店時間

  • ヘッセン(Hessen)州:6時間なら開店可
  • バーデン・ビュルテンベルク州(Baden-Württemberg):3時間なら開店可
  • メクレンブルク・フォアポンメルン州(Mecklenburg-Vorpommern):5時間までなら開店可
  • ニーダーザクセン州(Niedersachsen):5時間までなら開店可
  • ザールラント州(Saarland):5時間なら開店可
  • ザクセン・アンハルト州(Sachsen-Anhalt):合わせて5時間なら開店可
  • シュレースヴィヒ=ホルシュタイン州(Schleswig-Holstein):5時間なら開店可
  • テューリンゲン州(Thüringen):5時間なら開店可

聖霊降臨祭の月曜日にパン屋を開けてはいけない8つの州

  • バイエルン州(Bayern)
  • ベルリン州(Berlin)
  • ブランデンブルク州(Brandenburg)
  • ブレーメン州(Bremen)
  • ハンブルク州(Hamburg)
  • ノルトライン=ヴェストファーレン州( Nordrhein-Westfalen)
  • ラインラント=プファルツ州(Rheinland-Pfalz)
  • ザクセン州(Sachsen)
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まとめ

聖霊降臨祭の月曜日はドイツ全土で祝日です。キリスト教カトリック派のオクターブの名残から、聖霊降臨祭の翌日も祝日になっています。ドイツでは州によってパン屋が開店していますが、開店時間には制限がありますので、行きつけのパン屋の開店時間を事前にチェックしておきましょう。