陰性証明書を提示しなくてはいけないのに、コロナ検査が有料になってしまったら、経済への打撃も考えられる決断です。
では、どうしてドイツ政府はコロナ検査の有料化に踏み切ったのでしょうか。
この記事では、8月10日に発表されたコロナ検査の有料化についてまとめましたので、ご参照ください。
〇 どうしてコロナ検査が有料化されるのかを知りたい。
〇 どこで、どの地域で、陰性証明書の提示が義務化されるのかを知りたい。
〇 有料化されたコロナ検査の価格を知りたい。
なぜコロナ検査が有料になるの?
ワクチン接種を促進するため
2021年8月現在、ドイツでは新型コロナウイルスの検査、略してコロナ検査(呼称:Corona-SchnelltestやBürgertest)は無料で受けられます。そのため、陰性証明が必要な場合には、「ちょっと検査を受けてこよう」とお手軽な気持ちで検査を受けていた方もいたのではないでしょうか。
しかし8月10日、ドイツ政府はコロナ検査を10月から有料にすることを発表しました。
その理由は、
コロナワクチン接種をうながすため。
子供や妊婦は例外に
ただし、コロナ検査が有料となるのは、ワクチン接種が推奨されている人が対象です。
18歳以下の子どもや妊婦、また持病等の理由でワクチン接種が推奨されていない人は、コロナ検査は無料のままです。
陰性証明書の提示が義務化される地域と対象施設とは?
一部の地域で陰性証明書の提示が義務化される
コロナ検査が有料になると発表されると同時に、感染者数の多い地域では、特定の施設への入場などの際に、陰性証明書を提示することが義務化されることも発表されました。
この陰性証明書の提示が義務付けられる地域と対象となる施設などは、次の通りです。
陰性証明書の提示が義務化される地域
- 人口10万人あたり7日間の感染者数が35人以上(Inzidenzwert bis 35)の地域。
対象となる施設
- 屋内で飲食をする場合のレストランやカフェ
- お見舞いや訪問する病院や老人ホーム
- 屋内で開催されるイベント
- 身体的に近づかなければならないサービス業
- ホテル、など。
いつからコロナ検査は有料になるの?
10月11日からコロナ検査は有料
コロナ検査が有料になるのは、10月11日からです。つまり、10月10日までは全ての人を対象にコロナ検査は無料です。
コロナ検査代は“妥当な価格”
コロナ検査が有料となった場合の価格が気になりますが、現在のところ、どの程度の価格になるのかがわかっていません。ドイツ政府は「妥当な価格」という言い方で言及をとどめています。
ベルリナーモルゲンポスト(Berliner Morgenpost)は参考として、コロナ検査が無料になる前の3月前の価格として、かかりつけ医でのコロナ検査の価格は15~25€、薬局では約29ユーロだったと紹介しています。
ただコロナ検査の価格は常に安定しているというわけではないので、10月11日以降のコロナ検査の価格を予想することも難しいようです。
コロナ検査が有料化される前にワクチン接種を
コロナ検査が有料化されれば、陰性証明書を提示しなければならない度に、お金を払ってコロナ検査を受けることになります。そうならないためには、コロナワクチンを接種することがおすすめです。
私はワクチンを接種済みで、スマホにCovPass-Appをダウンロードしてコロナパスポートを携帯しています。
先日、美術館に入場するときに、コロナパスポートを提示しました。すんなりと入場できて、楽ちんでしたよ。
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コロナ検査を受ける手間を考えると、確かに便利なコロナパスポート。しかし、ワクチン接種に関しては賛否ありますので、今回のドイツ政府の決定を反対する声も聞かれます。
ここから先はご自身の判断で。
以上、コロナ検査の有料化についてのまとめでした。