夏には人の移動が多くなるヨーロッパ。コロナ禍のため、その移動は例年通りとはいかないようですが、それでも国境を越えて旅行をされる方が増えています。
その前に実施・導入を目指したEU版「コロナパスポート」。
私はコロナワクチンの接種を2回終えたため、コロナパスポートのアプリをダウンロードすることにしたのですが、さて、「CovPass-App」と「Corona-Warn-App」のどちらを使うべきなのでしょうか。
この記事では、コロナパスポートの概要と申請方法、「CovPass-App」と「Corona-Warn-App」のそれぞれの特徴と違いを紹介します。
〇 コロナパスポートについて知りたい方。
〇 コロナパスポートの入手の仕方を知りたい方。
〇 「CovPass-App」と「Corona-Warn-App」の違いを知りたい方。
「コロナパスポート」とは?
「コロナパスポート」とは「ワクチン接種証明書」
「コロナパスポート」の正式名称は「Digital Green Certificate」で、次のいずれかを証明することができます。
- 新型コロナウイルスに対するワクチンをすでに接種完了したこと。
- 検査の結果が陰性だったこと。
- 新型コロナウイルスに感染したものの、回復したこと。
個人的な見解ですが、一般的には「デジタルのコロナワクチンを接種したことを証明する書類」としての認識が大きいと思います。
「コロナパスポート」を携帯すれば、ショッピングやレストランに入場するとき、イベントに参加するとき、旅行するときなどに「コロナパスポート」を提示するだけで、コロナワクチンを接種したことを証明できて便利です。
「コロナパスポート」に含まれる情報
「コロナパスポート」には、主に次のような情報が含まれます。
- 姓名と生年月日
- QRコード:QRコード内に検査機関やワクチン接種を受けた病院など証明される内容の詳細が含まれています。
ワクチン接種を証明するためのQRコードは、コロナワクチンを接種してから14日後から使用できるようになります。それ以前は、氏名と生年月日の個人情報のみが使用されます。
EU圏内で活用できる
「コロナパスポート」は2021年4月29日、ブリュッセルで開かれた欧州議会で導入が決められ、7月1日に運用が始まりました。例えば、「コロナパスポート」をドイツで取得しても、EU加盟国全27か国で有効です。
ただし「コロナパスポート」を所持していたら、EU圏内のどこにでも旅行ができるようになるわけではありません。コロナの蔓延状況により、それぞれの国の入国事情は常に変化します。
「コロナパスポート」は、入国するときの手続きが簡単になるための手段という位置づけで考えておいた方がいいでしょう。
「コロナパスポート」の申請方法とは?
「コロナパスポート」に申請は必要ない
EU圏内で使用される「コロナパスポート」を入手するために、事前の申請は必要はりません。
例えば、ワクチン接種を完了した場合には、その場で紙版のコロナパスポートを受け取れます。
デジタル版コロナパスポートは紙版に申請方法の説明がある
紙版コロナパスポートに、コロナパスポートのアプリの情報と併せてQRコードが印刷されています。
デジタル版コロナパスポートを入手したい場合には、紙版のコロナパスポートの指示通りに行えば、お持ちのスマートフォンにデジタル版のコロナパスポートを手に入れられます。
デジタル版コロナパスポートの入手までの流れとは?
ここではスマートフォンに保存されるデジタル版コロナパスポートの入手するための流れを説明します。
機械音痴の私でも5分ほどで終わりましたので、お手軽にやってみてくださいね。
- 紙版コロナパスポートを用意
ワクチン接種を終えると、ワクチンを接種した病院等の機関で、紙版コロナパスポートを手渡されます。 - 「CovPass-App」または「Corona-Warn-App」をダウンロード
アンドロイドなら「GooglePlay(Playストア)」、iphoneなら「App Store」で、「CovPass-App」または「Corona-Warn-App」を検索。
アプリをダウンロードします。 - アプリを開きQRコードを読み込んで完了
アプリを開き、スマートフォンのカメラを通してQRコードをスキャンします。読み込んだら完了です。
「CovPass-App」と「Corona-Warn-App」の特徴と違いとは?
コロナパスポートのアプリには「CovPass-App」と「Corona-Warn-App」の2種類があります。ここではそれぞれの特徴と違いを見ていきましょう。
「CovPass-App」とはコロナパスポート用のアプリとして開発
「CovPass-App」(「コフパス・アップ」と読みます)とは、デジタル版コロナパスポートとして開発されたアプリで、それ以外の機能はありません。
メリットは、一人分だけでなく、複数人のコロナパスポートに関する情報を保存できます。
子どもの分のコロナパスポート情報をママのスマホに保存して利用する、なんて使い方ができるわけです。
「Corona-Warn-App」とはコロナ感染者との通知用として開発
「Corona-Warn-App(コロナ警告アプリ)」は昨年2020年に、コロナ感染者と接触したことを知らせるためのアプリとして開発されました。感染拡大を抑えるために有効的として、ドイツ連邦政府はダウンロードを勧めていました。
現在の「Corona-Warn-App(コロナ警告アプリ)」では、コロナパスポートとして使える機能が加わり、さらに簡易テストの結果の保存、日々更新されるドイツ国内の感染状況情報などもわかる機能も付いています。
どちらのアプリもEU圏内で有効
「CovPass-App」と「Corona-Warn-App」の両方のアプリともEU圏内で使えるので、EU圏内での海外旅行ならどちらのアプリを使っても構いません。
確かに、アプリを開けば私のQRコードが目の前に提示されるというシンプルな作りなので、コロナパスポート以外の機能や情報を求めないのならば「CovPass-App」で十分でしょう。
まとめ
コロナパスポートとそのアプリについてご紹介しましたが、いかがでしたか。
ポイントは次の通りです。
「コロナパスポート」は「コロナワクチンをすでに接種完了したこと」「検査の結果が陰性」「新型コロナウイルスから感染後、回復したこと」のいずれかを証明できる。
デジタル版は「CovPass-App」か「Corona-Warn-App」のどちらかのアプリを利用。
「コロナパスポート」はEU圏内で有効。
もうしばらくコロナとの共存は続きそうですので、コロナパスポートを利用して、少しでも身軽に外出できるように準備をしておくといいでしょう。
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