ドイツの印象は悪くない。でも日本が恋しい

今日は10月3日、ドイツ統一記念日です。東と西に分かれていたドイツがまた一つ国として建国された日です。

私はドイツという国に10年以上暮らしていて、不便な思いをしたことがあまりありません。

ばどほん

「日本らしさ」を求めたって叶いませんから、それは横に置いておきます。

暮らすことを第一に考えたときに、ドイツは安心して暮らせる国だと思っています。

保険制度は整っているし、食材だってスーパーに行けば揃っています。

都市機能がありながら自然も豊か。ストレスの息抜きではなく、自然を愛でながらキレイない空気を吸って「散歩が楽しい」と思えたのは、ドイツに来てからのことです。

また、ドイツがいいと思えるのは四季があることです。

ドイツの秋に少し不満

ドイツには四季があります。

冬は氷点下の寒さが続くこともある冬らしい冬ですし、気温が少しずつ上がっていき太陽がのぞけば「春が来たな」と思えます。道端には小さな花が咲いていて、暗い冬から明るい春へと導いてくれます。

夏の訪れは早く、5月頃には照り付けるような暑さのことも。最近ではクーラーが住宅にも設備され始めるのでは、と思えるほど暑くなります。

そして、秋。「紅葉」と言うと、日本なら京都には紅葉の名所が多いですよね。

ドイツは日本のように紅葉(もみじ)ヤソメイヨシノが多いわけではありませんが、葉が色づき、緑から黄色、オレンジ、赤へと色を変える木々もあります。

例えば、こんな感じ。

秋が深まるころは、ここに写っている木々の半分程度の木々は黄色く色づくでしょうか。

悪くありません。悪くはないのです。でも心から「ああ、素敵」とは思えません。

日本のように山1つが赤や黄色に染まるなんてことは、ドイツでは見られませんから、紅葉のダイナミックさに心が奪われるということがあまりありません。
(もしも見たことがある方いたら教えてください)

ドイツにも紅葉の季節はありますが、日本に比べると寂しい気がします。

こういう出会いがあるからドイツはいい

薄暗い森を抜けて細い散歩道を歩いていると、いきなり鮮やかな色が目に飛び込んできました。

ピンぼけしてます。すみません。

私は植物に詳しくないので花の名前を一つ一つここで書けないのですが、この配色、奥行き、そして何よりもこの明るさに心が一気に奪われました。思わず写真を撮っていると、

「きれいですよね」と、同じく散歩中のお年を召されたご夫婦に声をかけられました。

私も勢い余って、

「ええ、とても。あの暗い森から散歩してきたので、特にこの色がきれいに感じられて」とお返事すると、お2人ともにこやかに笑って歩いて行かれました。

 

私はこのご夫婦のことを知りません。でも、これがドイツです。

知らない人同士でも挨拶をすることはあるし、同じような気持ちになればつい話しかけたりすることは珍しいことでも変なことでもありません。見知らぬ人同士が、ごく自然に「きれいですよね」「気持ちのいい日ですよね」なんて二言三言の会話があるものです。

こういう出会いがあるから心温かくなれて、ここに住んでいてよかったなと思えるのです。

でも「和」を想う

ドイツに住むことが嫌いではないのです。でも日本が恋しくなることがあります。

こと、この2年ほど。

新型コロナウイルスの渦に世界中が巻き込まれて、それまでのように旅行に行けなくなりました。

私は毎年のように日本に帰っていたので、コロナによる規制が始まってから2年以上日本に帰っていないなんてこと、今までにありませんでした。

それでもここにいることを楽しめばいいと切り替えて、近場でまだ行ったことのない場所に行ってみて楽しめていました。

それでも…と、時々思います。

「日本がいいな」、と。

ホームシックと言うのではないけれど、日本のごはんだったり、日本の風景だったり、街中から聞こえてくる人の声だったり、ごく普通のことが懐かしく思い出されるのです。

皆さんは、そんな風に思ったりすることはありませんか。

そんなに日本が恋しいなら日本に戻ればいいわけですが、子どものこともあり、隔離の面倒くささありで、なかなか日本に行く気になれません。

そこで、ふと、思いました。

ブログで「和」を感じてみたらどうか、と。

外国にいながら日本を感じられるような情報が今こそ大切なのではないかと思ったのです。

そこで近いうちに「和」や「日本」を感じていただけるような記事を紹介しようと思っています。まだ思い付きの段階なので、何をご紹介できるのかわからないのですが、リサーチしてみて、皆さんと一緒に「懐かしい」と思えて「ほっと」(注:このブログ名は「ほっとドイツ」です笑)できる記事が書けたらいいなと思っています。

それまでしばらくの間、待っていてくださいね。

 

最後までお読みくださいましてありがとうございました。では、また!