アドベントクランツの作り方を習ったスイスのスケールが想像以上だった話

ドイツのクリスマスに欠かせない「アドベントクランツ」。4本のろうそくが灯れば、クリスマスまでもうすぐです。

「アドベントクランツ」は11月中旬ごろからドイツでは店頭に並び始めますが、手作りすることもできます。

私もドイツに来てまもなくは花屋やスーパーなどで買っていたのですが、主人の転勤でスイスに住んで以来、DIY派になりました。

スイスで習ったアドベントクランツの作り方。

決して難しくないということがわかったことと、もう一つ、これはもう体験できないことですが、スイス生活の醍醐味を味わうことになりました。

この記事では、私がスイスで初めてアドベントクランツを使った時の体験を紹介します。

ばどほん

スイスでやっぱり自然が豊かなのね~ということが実感できた体験でした。

スイスで体験!初めてのアドベントクランツ作り

「商品」としてのアドベントクランツの作り

初めてのアドベントクランツ作りは、私がスイスに住んでいるときのことでした。

子どもたちが通っていた幼稚園では、クリスマスマーケットで自作のアドベントクランツを販売するのが恒例で、そのための「商品」を作るために召集されたのです。

アドベントクランツを見たことはありましたが、作ったことはありませんでした。しかも売り物にするような立派なアドベントクランツができるのか疑わしかったのですが、興味本位でアドベントクランツ作りに参加してみました。

すでに参加されていたママさんからは、

「難しくないわよ」と聞かされていたことも、行ってもいいかなと思った理由のひとつです。

初めてのアドベントクランツ作りはガレージで

私はある家のガレージに通されました。そこは屋外と同じくらい寒い場所でしたが、すでにアドベントクランツ作りを始めているママさんやパパさんが数人いて和やかな雰囲気でした。

裸電球の下には、大きな作業台が置かれていて、その上にもみの木の枝が山積みされていました。参加者は話しながら、手を止めず、次から次へとアドベンツクランツを作っていきます。

アドベントクランツの作り方は難しくない

私も見よう見まねで作り始めました。

私が、「どうやって作るんですか」と聞いたところ、材料はそこにあるから取ってきて、それからハサミで枝を適当に切ってと、言われた後、作り方を教えてもらいました。

でもその教え方がなんだかいい加減で、かなり大雑把。説明するほどではないとでも言いたげな様子が伝わってきたので、説明をある程度聞いたら私もチャレンジしてみることにしました。

お隣さんの作業の様子を見ながらやってみたのですが、それがなんとかなったのです。

円形のリース状の土台に、もみの木の枝を添わせてワイヤーで括りつけていきます。もみの木の枝は新鮮なので、しなやかに曲がり、それほど大変な作業ではありませんでした。

デコレーションづくりはグリューガンでバランスよくつければ、それでおしまい。

初めてことなのに30分もかからずにできてしまいました。

慣れているママさん、パパさんたちがお話ししながらもできてしまうのは、こういうことかと思いました。

と同時に、贅沢な太いロウソクが飾られたアドベントクランツが余裕で60ユーロ、70ユーロとそれなりの金額で売られていることを知っていたので、こんなに簡単にできるならDIYをした方がずっとお得だと思いました。

関連記事

クリスマスの1カ月前から始まる「アドベント」。このアドベントに欠かせないのが、「アドベントクランツ」です。皆さんは、もう用意されましたか?私は毎年「アドベントクランツ」を作っています。なぜなら「アドベントクランツ」は意外[…]

スイスのスケールのすごさを感じた瞬間

アドベントクランツを作るためのガレージにはたくさんの工具が脇に置いてあったのですが、ないよりも驚いたのが、作業台上のもみの木の枝でした。

素人目にも、新鮮なもみの木だということがわかります。

こんなにたくさんのもみの木の枝をどうしたのだろう、どうやって用意したのだろうと不思議に思いました。

そこで、そのガレージの所有者のパパさんに聞いてみると、

「家の裏にたくさんあるからね」とのこと。

「!」

そういえば、ガレージ前には、切り倒された大きなもみの木が置かれていました。

そこで初めて、作業台上の木の枝の出どころはあれだったのかと合点が行きました。

アドベントクランツ用にちょうどいい枝が見つからなければ、自分でその倒れた木の枝を切っていいとも言います。

その家の裏には庭があり、すぐ目の前に森が広がっています。その森の向こうには柵らしいものも見当たりません。

ガレージ前の倒れたもみの木を見ても、動じないスイスの人たち。これがスイス人のやり方か…。

「スケールが大きいぜ、このぉ」と独りごちたのは、もちろん私だけ。

その近辺に住んでいる人にとっては珍しい光景ではないようでした。

 

こんな話を書くと、私がスイスのド田舎に住んでいたのではないかと思われる方もいるかもしれません。

でも、私が住んでいたのはザンクトガレンと呼ばれる東スイスの最大の街です。

山村ではなく街に住んでいながらこういう体験ができてしまいました。

さすがスイス、これがスイスと思わずにいられない体験でした。

 

スイスならどこでもアドベントクランツを作るためにもみの木を1本切り倒すようなことをしているとは思いませんが、こういう自然と身近な生活がスイスにはあると思います。

私はそこでアドベントクランツの作り方を習ってから、毎年のようにアドベントクランツの作るようになりました。

今年も第1アドベントに間に合いました。

また、スイスに行きたいなあ。

最後までお読みいただきましてありがとうございました。