ドイツではクリスマスツリーに生のもみの木が使われますが、1月6日の山王来朝(Heilige-Drei-Königen)が過ぎたらクリスマスも終わり。クリスマスツリーは片づけられて、もみの木は捨てられます。
「もみの木」は植物ですから、生ごみ、つまりBio Müllとして処分してもよさそうですが、ちょっと待って!
もみの木をそのまま生ごみとして捨てることが禁じられています。では、どうやってもみの木を捨てればいいのでしょうか。
この記事では、クリスマスツリーに使ったもみの木の正しい捨て方を紹介します。
もみの木の捨てる前の準備
クリスマスのオーナメントを外す
もみの木を捨てる前に、まずはもみの木に飾られていた飾りは全て外して、飾りつけ前の状態にします。
大小の光り輝くボールや藁で作られた装飾品などのオーナメントはもちろん、キラキラと髪の毛のようにひも状のティンセル(Lametta)は金属製なので必ず外します。
人工雪やラメスプレーも取り除く
クリスマスツリーのデコに人工雪(Kunstschnee)や金や銀のラメスプレー(Glitzerspray)を使われて方もいるはず。しかし、人工雪には化学薬品と溶剤が、やラメには金属が含まれていることから、人工雪やラメが残ったままのもみの木は回収してもらえません。
人工雪やラメが取れない場合は、その部分の枝をカットとして、普通ゴミとして捨てましょう。
もみの木を捨て方とは?
1月6日以降の回収日にもみの木を出す
1月6日以降、約2週間の間に、行政が指定したもみの木の回収日があります。その日までにもみの木を出します。普段、ごみのコンテナが置かれる場所が回収場所です。
回収日前には、もみの木が無造作に路上にゴロゴロと転がることになります。
毎年見られる光景ですが、なんともかわいそうな感じがするんですよね。
回収日を逃したらリサイクルセンターへ持ち込む
もしも回収日を逃してしまったら、地域のリサイクルセンターに持ち込むが手っ取り早い方法です。
でも運ぶことが難しい場合は、生ごみ(Bio Müll)として捨てられるのですが、大きなもみの木をそのまま生ごみ用のコンテナに突っ込むというのは禁止です。
生ごみとして捨てる場合には、コンテナに入るようにもみの木を小さく切ってからコンテナに捨てましょう
動物園や乗馬クラブに寄付をする
もみの木を動物園や乗馬クラブに動物のエサとして寄付することもできます。ただし、寄付を受け付けていない動物園などもありますので、必ず、寄付をしたい施設に連絡を取ってからもみの木を持ち込むようにしましょう。
もみの木の捨て方を間違うとどうなる?
罰金を科せられる
もみの木を間違った捨て方をすると、罰金を科せられることがあります。
ベルリン州やブランデンブルク州、ザクセン・アンハルト州では罰金はないのですが、それ以外の州では罰金があります。罰金額は25ユーロから、高いところでは100ユーロも科せられることがあります。
繰り返しになりますが、もみの木の捨てるときは次のことを守って捨てるようにしましょう。
【禁止=罰金】となるあたり、ドイツらしいですよね
もみの木を捨てるときのポイント(まとめ)
- 飾りを全て取る。
- 回収日に合わせて、もみの木を回収場所に捨てる。
- 飾りが残ってしまった枝は切り取り、普通ごみとして捨てる。
- 生ごみのコンテナに捨てるときは、小さく枝を切り、ふたが閉まるようにする。
また、もみの木は自然のものだからと森などに勝手に捨てた場合でも、罰金対象になります。
まとめ
生木のクリスマスツリーを捨てる時は、1月6日以降のもみの木の回収日に合わせてクリスマスの飾りを片付けて、回収場所である路上に捨てるというのが、一般的な捨て方でしょう。
小さいもみの木ならリサイクルセンターや動物園などに持ち込むこともできますが、それも手間ですから。
今回、調べていて初めて知ったことが、もみの木の捨て方次第に科される罰金のこと。私も長年ドイツに住んでいましたが、罰金のことは知りませんでした。
「1月6日を過ぎたらクリスマスツリーを片付けて、回収日までに路上に放置」が、クリスマスツリーのもっとも簡単な捨て方ではないでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。