「私の子どもの習い事は…」とドイツ語で言おうとして、迷ったことはありませんか。実は、ドイツ語に「習い事」を的確に言い表すドイツ単語がありません。では、どのように相手に習い事をドイツ語で表現できるのでしょうか。
今回はドイツ語での「習い事」の表現の仕方のほかに、ドイツの子どもたちに人気の習い事を集めてみました。お子さんの習い事選びの参考にしてみはいただけると嬉しいです。
「習い事」をドイツ語で何と言う?
「習い事」に端的に表すドイツ語はない
子どものしている習い事をドイツ語で説明するときに、「習い事」という言葉を直訳しようとすると難しいです。なぜなら、ドイツ語には日本語で使っているような「習い事」と意味するドイツ語単語がないからです。
「習い事」を和独辞典でひくと「Unterricht」というドイツ語が出てきます。でも「Unterricht」は「授業」という意味で、学校で行われている国語や算数などの授業を指す言葉として使われています。そのため、日本語の「習い事」というイメージとは結び付きにくいのではないでしょうか。
「○○を習っている」や「○○の授業を受けている」と表現
もしも習い事をドイツ語で説明するときには、「○○を習っている」や「○○の授業を受けている」という言い回しを使うことになります。
例えば、「習い事はサッカーです」と言いたいときには、「私の子どもはサッカーを習っている」という言い回しにして、ドイツ語に置き換えます。
【例文】
「子どもの習い事はサッカーです」のドイツ語訳:
„Mein Kind lernt Fußball spielen.“
また、習い事がピアノのような楽器関係ならば、「ピアノを習っている」という表現以外にも、「ピアノのレッスンを受けている」という言い回しにもできます。
【例文】
「子どもの習い事はピアノです」のドイツ語訳:
- „Mein Kind lernt Klavier spielen.“
- „Mein Kind nimmt Klavierunterricht.“
(„nehmen“の代わりに、„bekommen“や„erhalten“などの動詞も使える)
【スポーツ系】人気の習い事とは?
ドイツでの習い事は、子供が幼稚園や学校から帰ってきてから楽しく過ごすためのものという位置づけです。日本で人気のそろばんや塾のようなお勉強系の習い事は、あまり見られません。体を動かしたり楽器を弾いたりしながら情操教育をするのが目的になっています。
ここからは、ドイツで子供に人気の習い事を紹介しましょう。どの習い事も習い始め時期は幼稚園に入園したくらいを目安に始められる子どもたちが多いです。
【人気の習い事】水泳
水泳教室は男女を問わず人気の習い事です。小さいうちに水に慣れておくことで、水の事故を防ぐことになるだけでなく、全身運動のため身体全体を鍛えられるという意味でも人気です。
小学校では水泳の授業がありますが、泳ぎ方を教えてくれるわけではありません。25メートルを泳げることを証明する「Seepferdchen(タツノオトシゴ)」という水泳の級をすでに取得しているかどうかでグループ分けが行われます。
学校の水泳の授業では、泳げる子を中心に授業が行われるので、泳げない子は参加できずに自由時間として過ごすことになることもあります。
そのためドイツでは小学校1年生の終わりくらいまでに「Seepferdchen」を目指して水泳教室に通う子どもたちがたくさんいます。
子どもにどんな習い事させればいいのかお悩みの方も多いはず。この記事では、ドイツでの子どもの習い事に「スイミング」をすすめる理由のほかに、水泳の資格「ゼープファードフェン(Seepferdchen)」についても紹介します。日本では5歳にな[…]
【人気の習い事】体操教室
体操教室も性別問わずに人気の習い事のひとつです。「体操」はドイツ語では「Gymnastik」と言い、2才児くらいから通える親子で楽しむ体操教室も盛んです。
小学生くらいになると男子よりは女子に人気があり、施設が整っているところでは、マット運動だけでなく平均台や鉄棒などの体操競技も行えるでしょう。
【人気の習い事】サッカー
ドイツの国民的ボールスポーツのサッカーは、男子に人気のスポーツですが、特に4,5才くらいだと女子の参加者もいます。広いフィールドで思いっきり走ってボールを追いかけられるサッカーは、体を思いっきり動かしたい子どもたちには人気があります。
サッカー以外のボールを使ったスポーツなら、陸上で行うホッケーやテニスは小学生くらいから、また5年生くらいになるとバスケットボールやバレーボールも習い事として人気が出てきます。
【人気の習い事】柔道・空手・テコンドーなどの武道
真っ白い胴着に黄色や水色などのカラフルな帯を締めて…子どもたちがなかなか立派に見えるのが武道です。柔道や空手、テコンドーなどの胴着を着て習う武道は、男子女子問わず一定の人気があります。
全身を鍛えられるだけでなく礼儀も身に着けられるルールの厳しいスポーツなので、幼稚園や小学校の雰囲気とがらりと変わるという点でも評価が高いスポーツです。
【人気の習い事】ダンス・バレエ
得に女子に人気なのがダンスやクラシックバレエです。
習い事としてのダンスは女子に人気がありますが、ドイツの幼稚園くらいの子どもたちはみんなダンスが好きなようです。子どものお誕生日会のプログラムでは、「ストップ・ダンス」がよく行われます。ディスコ風に子どもたちが自由に踊っているところに、曲が止まったら動きを止めるというのがルールです。動いてしまったり、止まるのが遅かったりする人は踊りの輪から外れるというこのゲームは、男の子も大好きです。
ただ習い事となると、ダンスやバレエは圧倒的に女子に人気です。
【人気の習い事】乗馬
もう一つ女子の人気が高いスポーツ系の習い事「乗馬」です。都市部では難しいですが、ドイツの郊外には大小の乗馬クラブがよくあり、馬に慣れ親しみ、馬に乗ることを楽しむドイツ女子がたくさんいます。
その憧れの馬に直接会える乗馬は、女子にとっての最高の習い事です。
春休みや夏休みなどの長期の休みを利用した1週間程度の乗馬キャンプもよく開かれているので、学校があり時間のない時にはこうしたキャンプに参加するのもいいですね。
【文化系】人気の習い事とは?
ピアノやバイオリンなどの音楽教室
アート系の習い事トップは、音楽教室です。楽器の王様であるピアノの他にも、バイオリンはかなりに人気があります。高価な楽器ですが、音楽教室では楽器のレンタルをしたり、中古の楽器の販売を行ったりしているところも多く、それほど敷居が高くない印象です。
クラシック音楽以外では、ギターを習い事にしている子どももよく見かけます。小学校低学年から習い始める子が多いでしょう。
子ども向け絵画教室
お絵かきが好き、工作が好きというお子さんも多いはず。そんなお子さんのための習い事として、アトリエを開放して行われる絵画教室は理想の習い事でしょう。
ご自宅で絵具などの画材や工作用品を使われると掃除が大変ですが、絵画教室ならママやパパの目を気にせずに思いっきりアートを楽しめます。色彩の豊かさ、造形のおもしろさを楽しみ、オリジナルの作品を作り出せるクリエイティビティたっぷりの習い事です。
まとめ
ドイツの子どもたちに人気がある習い事は、水泳や体操、サッカーなどのスポーツ系か音楽教室などの文化系に分かれます。英会話などの語学関係ではお勉強系の習い事もありますが、日本ほどには盛んではありません。ドイツでの習い事は学ぶよりは楽しむものという志向が強いと思います。