海外での子育てをしていると、少しでも日本語に触れさせたいと思いませんか。
そんな時に気になるのが、「日本語のプレイグループ」。
グループの規模や目的などによって「日本語プレイグループ」の特徴は変わりますが、「日本語のプレイグループ」では一般的に、未就学の小さなお子さんが日本語で遊んだり日本語を学んだりできます。
また、日本語のプレイグループを通してお子さんに新しいお友だちができるだけでなく、ママ友とも出会えます。
では、日本語のプレイグループにはデメリットはないのでしょうか。また、日本語のプレイグループに通えば、日本語がペラペラに話せるようになるのでしょうか。
この記事では、日本語のプレイグループに参加するメリットとデメリットをまとめてみました。また、私の子どもたちがプレイグループに通った経験から、どのようなことができるようになったのかについても紹介します。
私には子供が2人いて、ひとりは3歳児クラスから、もうひとりはベビークラスから日本語のプレイグループに参加しました。
その時の経験をベースにまとめてみましたので、プレイグループに行くかどうか迷われている方は参考にしてみていただけると嬉しいです。
【日本語プレイグループに行く】「メリット」とは?
日本語の遊びを通して日本語に親しめる
言葉遊びや手遊びなど、日本には小さなお子さんでも楽しめる遊びがたくさんあります。
自宅で子供と2人っきりで手遊び歌をしてもいいのですが、どうしても遊びの種類などに限界が来てしまいます。
プレイグループではさまざまな日本語の遊びを紹介してもらい、一緒に楽しく日本語を親しめます。
プレイグループで初めて知った手遊び歌もあり、いい思い出になっています。
日本語で遊べるお友だちができる
また、プレイグループには、ほかのお子さんと一緒に遊べるメリットも。
ベビーちゃんには無理でも、2才、3才など年齢が上がってくると、お友達と遊ぶことに興味を示す子も増えてきます。
日本語のプレイグループでは日本語を使うように強制されるので、お友達と日本語で足ぶことになります。
私は自分の子がほかのお友だちと日本語でお話をしているのを見て、衝撃すら覚えました。大げさに聞こえるかもしれませんが、私にとっては過言ではありませんでした。
日本語はママとの言葉と理解している子供にとって、お友だちと日本語で話すというのは特別なことです。それなのに、自然に、しかも楽しそうに話しているわが子を見て、大きくなったなあと心から思いました。
日本語を話したり使ったりする機会が増える
プレイグループの影響は、教室が終わった後も続き、日本語を話し続ける傾向がありました。
しかも前より少しなめらかに。
そして、少し速いテンポで。
また、プレイグループに通うようになってから、日本語を使う機会も増えました。年中・年長さんクラスになると日本語学習も始まり、宿題も出るようになりました。ママとの会話では使わないような言葉も習ってきたりして、日本語を使うことが増えていったのです。
日本語を話したり使ったりすることが増えたというのが、プレイグループに通うことの最大のメリットだったと言えるかもしれません。
日本語の絵本が借りられる
「育児には本の読み聞かせが大切」だと、聞いたことがありませんか。でも、海外にいては日本語の絵本を手に入れることは難しいですよね。
しかし私たちが所属していたプレイグループでは本棚いっぱいの絵本があり、プレイグループのある時はいつも本を借りられたので、自宅で本の読み聞かせができました。
毎週のように新しい本を借りられるというのも、メリットでした。
プレイグループは憩いの場。ママ友もできた
「子どものために」と思って行き始めた日本語プレイグループですが、時間が経つにつれて私にとっての憩いの場にもなっていました。
子どもが小さい頃は家にこもりがちだったのですが、プレイグループに通うようになってから、私がどれだけ狭い世界で活動していたのかと自覚しました。
そして、友人との出会いもありました。
同じプレイグループに通うママたちとは、似たような環境で子育てをしていて、似たような悩みを抱えていることも多く、話題が尽きることはありませんでした。
そして、ママ友となり、その幾人かは今でも仲のいい友人です。
海外での育児は湾オペになりやすく、また日本人だからこそ迷ったり悩んだりすることもたくさんあります。そうしたことを、打ち明けられる友人ができたというのは、とてもよかったことでした。
プレイグループ通いが、いつしか私の落ち着ける場所になっていったのです。
【日本語プレイグループに行く】「デメリット」とは?
予定通りに外出なんて無理!
大人なら簡単なことでも、小さな子供がいるというだけで大変なことがあります。それは、予定通りに外出することです。
小さい子供がいると外出準備に時間がかかるもの。加えて、プレイグループの開始時間に合わせて、食事の時間からお着換えの時間など、すべてを逆算してスケジュールを立てなくてはいけませんでした。それを考えるだけで、もうたくさん!と、やけ気味になることもしばしばありました。
小さい子供を連れて、毎週のようにプレイグループに間に合うように出かけることが、かなりのストレスになりました。
当番がなんて面倒くさい!
私が利用させていただいたプレイグループでは、ママたちに当番が割り振られていました。
その代表例が「トイレ当番」です。
3歳以上のグループでのことでしたが、授業中にトイレに行きたくなったお子さんを先生の代わりにトイレに連れて行くのです。
また「図書係」もありました。貸し出される本の管理ですね。
他のママさんたちとの交替制なので、当番が回ってくるのは2ヶ月に1回程度です。
それほどの回数ではなかったし、同じ係になっている人とお話したり、一人で本も読んだりする時間だと割り切れば、それほどつらくはありません。
ただせっかく子供を預けて一人になれる時間なのに、その時間を当番に取られるのかと思った時は、「面倒くさいな」と思ったものです。
プレイグループに通ったら日本語はペラペラになるの?
日本語ペラペラは望み過ぎかな
日本語のプレイグループに通う目的は日本語を身につけることだと思うのですが、実際にプレイグループで日本語は身につくのでしょうか。
こればかりは個人差があると思いますが、我が家の場合は、日本語を使うことが増えたけれど日本語がペラペラになったということはありません、残念ながら。
でも、補習校の幼稚部や小学部に入学する前のいい準備期間にはなったと思います。
現在でも私の子供たちは補習校に通い、日本語学習を続けてられているのは、プレイグループで日本語学習のベースを作ってもらったからかもしれません。
もしもプレイグループに行かずに、自宅で、私ひとりで子育てしていたら、幼少期に日本語を使う量はもっと少なかったでしょう。
日本語がわかるという自信がつく
日本語がペラペラになったわけではありませんが、私の子どもたちは日本語がわかるという自信を持てたようです。
プレイグループで先生方にたくさん褒めてもらえたんですね。そのお陰もあって、日本語に苦手意識を持つことなく、「日本語わかるぞ」という自信をつけていったようです。
日本育ちのお子さんに比べたら、私の子どもたちの日本語力は劣ります。でも、私以外の大人に日本語ができると言われて褒められて、その結果、日本語をおもしろいと思うようになってくれました。
まとめ
私の個人的な経験をベースに、プレイグループのメリットとデメリットをまとめてみましたがいかがでしたか。
昔のことを思い出しながらこの記事をまとめたのですが、今から思うとメリットが多い結果になりました。
でも、プレイグループに通っていた当時は、上記したメリットを実感したわけではありません。
「通うのが面倒くさい」「プレイグループなんて意味がない」「海外にいるのに日本語が必要?」など、プレイグループに否定的な声も聞かれました。
プレイグループに行くか、行かないのかは、個々の判断です。日本人なのだから通わなくてはいけないというものではありません。プレイグループに行かなくても、また補習校に通わなくても、流ちょうに日本語を話す海外育ちの子どもたちはたくさんいます。
ただ、将来、子どもに日本語を話してほしい、理解してほしいという想いがあり、何から始めればわからないという人には、プレイグループは役立つと思います。
プレイグループに通わせるかどうか迷ったら、この記事を参考にしてもらってもいいですし、すでにプレイグループに通われているママさんなどに聞いてみるのもいいでしょう。また通える場所にあるプレイグループに見学しに行くというのもいい経験になるかと思います。
海外にいながらでも日本語での育児を楽しめること、楽しめる場所を探してみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。では、また!