ドイツでの名づけの仕方とは?人気のクラシックな名前とモダンな名前

姓名判断などがないドイツでは、へプライ語や古典ドイツ語などを古い言語を語源にした名前や聖書に出てくる名前を名付けることが多いです。キラキラネームよりは昔からあるクラシックな名前が好まれるを好む傾向がある一方で、あまり聞き慣れないモダンな名前が名付けられることも。

今回は、ドイツでの名づけの傾向と、今でも人気のあるクラシックな名前や、最近使われているモダンな名前も紹介します。

ドイツ人の名づけの仕方とは?

名前の意味と響き、語呂の良さから名付ける

ドイツ人の名づけの仕方とは、名前の持つ意味とその響き、また苗字との語呂の良さなどを参考にして名前が決められていることが多いです。日本のように姓名判断のような占いなどを利用することは少なく、赤ちゃんの両親が名付けたり、または親戚などの意見も聞きながら家族で名付けていることも多いようです。

目新しさよりも親しみやすさが人気

ドイツ人の名付けでは、聞き慣れない新しい響きの名前よりも、昔からよくある親しみやすい名前に人気があります。例えば、聖書に出てくる人名や、聖書の原書が書かれていたヘブライ語や、ラテン語、ギリシア語などで古くから使われてきた名前が今でも好まれています。

【例】

  • Lukas(ルーカス):ラテン語が語源で、意味は「光のなかで生まれた」
  • Johannes(ヨハネス);神は慈悲深い

ノルウェーなどの北欧の国々の名前も人気

特に男の子の名づけには、ノルウェー、スウェーデン、デンマークなどの北欧系の名前が好まれます。異国の地の響きが、おしゃれに聞こえるのかもしれません。

【例】

  • Jens イェンス Johannes(ヨハネス)のスウェーデン語。意味は「神は慈悲深い」
  • Sven スヴェン 若い男

ドイツの名づけに使われるクラシックな名前とモダンな名前

ドイツで古くからある名前が今でも愛されている

「私のひいおばあちゃんも同じ名前」と親戚で同じ名前だったり、またはクラスメートに同じ名前の子がいる場合は、その名前は古くからあるクラシックな名前であることが多いでしょう。

ドイツでは、古くからある名前にその響きの美しさや、その名前の持つ伝統に意味などが現代の人にも理解されて、クラシックな名前を赤ちゃんに名付けていることがよくあります。

例えば、女の子ならエリザベスやエミリー、エマ、ソフィア、ユリアなどです。男の子なら、ベンヤミン、ヤコブ、ノア、アレクサンダーなどです。

クラシックな名前例と意味

主な女の子のクラシックな名前

  • Anna(アンナ):ヘブライ語の「Hannah」が由来。その意味は、「恵み」や「慈悲」
  • Charlotte(シャルロッテ):Charlotteはフランス語で、Charles(チャールズ)の女性形。CharlesはKarlを語源としていて、その意味は「自由な男」
  • Elizabeth(エリザベス):英語の「Elisabeth」が語源。ヘブライ語の聖書から「神は私の誓い」という意味
  • Emily(エミリー):EmilyまたはEmelyは、男性名「Emil」の女性形。その意味は「熱心」
  • Emma(エマ):古典ドイツ語から、その意味は「神」や「偉大な」
  • Julia(ユリア):「Julierの家族から来た」と「ジュピターに捧げられた」という意味がある。古代ローマでは、ユリウス氏族の女性のことを「Julia」と呼んだ
  • Sophia(ソフィア):古典ギリシア語が語源で、意味は「知性」

主な男の子のクラシックな名前

  • Alexander(アレクサンダー):ギリシア語の「Alexo」や「Alexein」が語源で、その意味は「守る人」「防御する人」「保護する人」など
  • Christian(クリスチャン):ラテン・ギリシア語を語源としていて、意味は「キリスト教徒」。またギリシア語の「Christos」を語源として、その意味は「油を注がれた者」
  • Benjamin(ベンヤミン):へプライ語が語源で、意味は「最も若い息子」と「幸運を持つ子ども」
  • Gustav(グスタフ):古ノルド語で「神の支え」という意味
  • Jakob(ヤコブ):ヘブライ語が語源で、意味は「神が守る」
  • Jan(ヤン):JohannesやJakobusの略語で、その意味は「彼は慈悲を示した」
  • Markus(マルクス):「火星の息子」という意味
  • Noah(ノア):意味は「癒し」「穏やかさ」「安心」

モダンな名前も聞かれるようになってきた

古くからあるクラシックな名前に人気がある一方で、最近新しい響きの名前も好まれています。

例えば、「Luna(ルナ)」。これはハリーポッターの登場人物の名前で人気が出ました。また、自然を意識した名前というのもトレンドで、その1例が「Ava(アファ)」です。「Ava」は英語のAvelynを語源としていて、「可愛い小鳥」という意味です。

短めの名前が好まれる傾向も

「Leo(レオ)」「Mia(ミア)」「Ethan(イ―サン)」といった短めの名前が呼びやすいという理由から好まれる傾向もあります。

  • 「Leo(レオ)」:ギリシア語が語源で、ライオンという意味
  • 「Mia」:Maria(マリア)の短縮形で、その語源はへプライ語。意味は「望まれた子ども」
  • 「Ethan(イ―サン)」:「Ethan」はへプライ語を語源として、「強い」や「しっかりとした」という意味
  • 「Fin(フィン)」:北欧やアイルランドで使われている名前で、「フィンランド人」という意味のほかに「ブロンド」という意味も

まとめ

ドイツの名づけでは、クラシックな名前に人気がありますが、最近では聞き慣れない名前も使われるようになってきました。しかし、クラシックな名前の人気は根強く、たくさんのくらっしくな名前が現代でも親しみやすさとその意味から愛されています。

姓名判断などを使わないドイツの名づけでは、名前の意味のほかに、苗字との語呂の良さなどから選ばれています。

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