ドイツに住むことになったら必要になる銀行口座。でも、ドイツの銀行の口座には、主にGirokontoとSparkontoの2種類があり、どちらの口座を開くべきなのか、そもそもGirokontoやSparkontoとは何なのか、迷われる方もいるかもしれません。
そこで、この記事で GirokontoとSparkontoの意味とその違いを解説して、Girokontoを開くときの注意点などを紹介します。
私は近々、銀行口座を持つことにしたのですが、今さらながら知らないことも多く…これから数回にわたり、ドイツの銀行口座について基礎知識やおすすめの銀行などをまとめていきたいと思います。
これからドイツで銀行口座を持ちたい方と情報を共有できると嬉しいです。
「Girokonto」と「Sparkonto」の意味と違いとは?
Girokontoとは「普通口座」
Girokontoとは「普通口座」のことです。給料の入金や、家賃や公共料金、保険料金の支払いなど日常生活に必要なお金の管理を行う口座です。
「Giro」とは「キャッシュレス決済取引で用いられる金銭」のこと
「Girokonto」の「Giro」は「キャッシュレス決済取引で用いられる金銭」という意味です。
もともと「Giro」はイタリア語由来の言葉で、その意味は「円周」や「回転」です。そこから派生して、「交換手形の転送」または「口座から口座へのキャッシュレス支払い取り引き」という意味になり、Girokontoで使われるGiroの意味へと変化していきました。
Sparkontoとは「貯蓄口座」
Sparkontoとは「貯蓄口座」のことです。貯蓄口座とは貯蓄のための口座ですから、普通口座のように毎日のように入出金をするための口座ではありません。
Sparkontoは、旅行費用や家具など大きな出金をするときのためにお金を貯めておくための口座です。
最初に持つべき口座は「Girokonto」
ドイツに住むことになり開設するべき最初の銀行口座は、Girokontoです。Girokontoは給料の入金など生活に欠かせない銀行口座だからです。
次に生活費用とは別に貯蓄に回したいお金があれば、Sparkontoを開設するといいでしょう。
Girokontoの開設時に注意することとは?
Girokontoを開設するときチェックする4つのこと
いざGirokontoを開設するとなると、どんなことに気をつければいいのでしょうか。そのポイントをまとめたしたので、参考にしてみてください。
- 口座維持手数料の有無
- クレジットカードの種類と維持手数料
- 開設可能かどうか
- どこで出金できるのかもチェック
口座維持手数料の有無
Girokontoを利用する場合に、口座維持手数料がかかる場合とかからない場合があります。それは銀行によって違うというだけでなく、どのようにその口座を使うのかによっても変わってきます。
例えば、メガバンクのひとつドイツ銀行(Deutsche Bank)を例にとってみましょう。
口座維持手数料は無料とあるけれど…
ドイツ銀行のGirokontoに関する情報を見ると、口座維持手数料は無料だと太字で書かれています。しかし、手数料を無料で利用する場合には条件があります。毎月700€の入金か、口座の所有者が29歳以上の場合です。
もしも毎月700€の入金がなく、口座の名義者が28歳以下なら、毎月4ユーロの手数料がかかります。
銀行によっては、無条件に口座維持手数料は無料としている銀行もあるので、必ず口座維持手数料の有無はチェックしましょう。
銀行のホームページなど、太字などでわかりやすく書いていない部分、小さな文字のところにこそ、大切な情報が隠されていたりしますよ。
クレジットカードの種類と維持手数料
Girokontoを開設すると、自動的にクレジットカードが発行されることもあります。主なクレジットカード会社はVISAやMasterCardですが手数料がかかる場合もあるので、チェックしたほうがいいでしょう。
口座開設ができるかどうかをチェック
ドイツで生活には銀行口座の開設は必須なのですが、Girokontoを開設するための条件を各銀行で設定しています。その条件を満たしてなくては、Girokontoを開設したくても解説できないことも。
条件は銀行ごとに違いますので、もしもある銀行でGirokontoが開けなくても別の銀行をあたってみるというフレキシブルさも大切です。
- 成人であること(ドイツの場合は18歳以上)
- ドイツの住所があること
- 信用できること
- 定期的な収入があること
- 負債がないこと(keine offenen Verpflichtungen)
「信用できること」という条件は銀行によって判断基準が違うのですが、例を挙げると、ドイツに入国して間もないような外国人などがこの条件に満たされていないと判断されることがあります。銀行の窓口まで出向いたのにGirokontoの開設を断られたという例は、ドイツに住んであまり日の経たない日本人から聞かれます。
その一方で、口座開設の条件が厳しくない銀行もありますので、断られたら別の銀行をあたってみましょう。
どこで出金できるのかもチェック
Girokontoからの出金は、ATMやスーパーなどの小売店が挙げられます。
ドイツ銀行のGirokontoなら、ドイツ銀行のATMだけでなく、ドイツ銀行のほかにコメルツバンク(Commerzbank)、HypoVereinsbank、Postbankが加盟しているキャッシュ・グループ(Cash Group)傘下のATMでも手数料なしでお金を引き出せます。
買い物ついでに出金ができるスーパーや小売店もありますので、Girokontoを開設される際には、どこで出金できるのかをチェックしてみてください。小売店での出金では、10€以上の買い物をしたら200€まで出金できるなどの条件はありますが、手数料もいらないケースが多く便利に出金できます。
開設しようとしているGirokontoの出金場所がどこなのか、普段の生活動線と照らし合わせながらチェックするといいでしょう。
まとめ
ドイツで銀行口座を開くなら、まずは普通口座であるGirokontoを開設しましょう。Girokontoを開設する際には、口座維持手数料の有無やクレジットカードの有無、また出金先もチェックしておくと便利です。