【ドイツ】「Deutschland-Ticket(49ユーロチケット)」と「9ユーロチケット」との違いとは?

2020年の夏に期間限定で売り出された9ユーロチケットの好評を経て、登場した「Deutschland-Ticket」ですが、このふたつのチケットにはどのような違いがあるのでしょうか。

今回は、Deutschland-Ticket(49ユーロチケット)と9ユーロチケットとの違いを整理してみます。

「Deutschland-Ticket」と「9ユーロチケット」との違いとは?

「Deutschland-Ticket」には「Deutschland-Ticket」という名称が

2020年の夏に販売されていた「9ユーロチケット」の後釜のチケットとして売りに出される「Deutschland-Ticket」ですが、このふたつ2つのチケットの違いは、Deutschland-TicketにはDeutschland-Ticketという名称がつけられたことです。

「9ユーロチケット」はその価格をそのまま名称として使われたのに対して、Deutschland-Ticketはその価格を題した49ユーロチケットではなく、Deutschland-Ticketという名前がついています。略して、「Dチケット」という呼称もあります。

ただ、9ユーロチケットから展開したDeutschland-Ticketのため、マスコミなどでは「49ユーロチケット」という言葉も根強く使われています。「Deutschland-Ticket」が定着するまでには、もうしばらく時間がかかりそうです。

「Deutschland-Ticket」はデジタルチケットでの発行のみ

「Deutschland-Ticket」はデジタルチケットでの発行のみです。携帯にダウンロードしたアプリやチップカード(Chipkarte)に購入したDeutschland-Ticketを保存して携帯します。

その一方で「9ユーロチケット」はデジタルチケットと同時に、自動券売機で紙に印刷したチケットして購入するることができました。また、バスの運転手からもバスに乗車したときに購入して発券してもらうことができました。しかし「Deutschland-Ticket」は発券するサービスはなく、デジタルチケットのみでの発売になります。

2023年末まで発券も

ただし、2023年はDeutschland-Ticketの導入年ということで、年末までを限定にして紙に印刷されたチケットとして発券してもらうこともできます。チケットを販売している最寄りの鉄道窓口でお買い求めください。

「Deutschland-Ticket」は観光目的には使えない

「Deutschland-Ticket」は定期券として発売されたチケットです。チケット料金の支払い方法は自動引き落としによる契約形態をとっています。こうした特徴から、Deutschland-Ticketは9ユーロチケットのように観光目的として使うことができません。

月ごとに解約できると宣伝されていますが、解約ができるのは契約してから契約してから10ヶ月経ってからですので、Deutschland-Ticketは通勤定期として取り扱われていることを覚えておきましょう。

「Deutschland-Ticket」はいつまで販売されるの?

「Deutschland-Ticket」は2025年いっぱいで終了する可能性も

「Deutschland-Ticket」はドイツ政府による15億ユーロと、各州政府からの補助金額、合わせて15億ユーロが補助されることによって、49ユーロという格安のお値段で提供されているチケットです。

「Deutschland-Ticket」の販売期限について設定されていませんが、ドイツ政府はDeutschlandticketの補助を2025年まで行うことが現在のところ確定しています。それは言い換えれば、2026年以降に補助を出すかどうかは決まっていないことから、「Deutschland-Ticket」が49ユーロという価格で販売されるのは2025年末までは確実です。しかし、2026年以降はどうなるのかはわかりませんので、Deutschland-Ticketを購入予定の方はお早めに手続きに入られるのがいいでしょう。

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まとめ

「Deutschland-Ticket」は定期として発売されているチケットのため、9ユーロチケットのように観光目的で使えないのが残念ですね。しかし、自動引き落としによるデジタルチケットとしてしか購入できないという点から、チケットの買い忘れなどの防げるため通勤定期としての利用者には便利なのかもしれません。