【チューリッヒ】観光スポットとおすすめグルメ。スイスの首都じゃないって知ってた?

スイス最大の都市である「チューリッヒ」。スイス文化と経済が混在していながら、背景に控えるリューリッヒ湖とアルプスの山々が、街の喧騒を忘れさせてくれます。

今回はフランクフルトから旅したい街【第3弾】として、近代的でありながらどこか牧歌的な街「チューリッヒ」の特徴や観光スポットのほかに、旅行のための基本情報を紹介します。

「チューリッヒ」とはどんな街?

「チューリッヒ」はスイスの経済都市

「チューリッヒ」とはヨーロッパの永世中立国「スイス」の首都です。1648年にローマ帝国から独立して以降、中立国としての立場を守り、EUにも加盟していません。その中立性から、国際赤十字社の本部など、国際的な組織の中心地となっています。

またチューリッヒはドイツとイタリアを結ぶ要所に位置していることから、かつてより経済都市としても発展しました。物価が高いことで知られるスイスですが、法人税は比較的低いため、大手銀行や金融機関などがチューリッヒを拠点にしています。

チューリッヒは自然豊かな避暑地のような都市

スイス南部にはアルプス山脈がそびえたち、チューリッヒ湖が街の宝石のように輝きます。チューリッヒの標高は約400mと高く、経済都市でありながら避暑地に来たかのように空気が澄んでいます。

スイスの首都は「チューリッヒ」ではなくて「ベルン」

チューリッヒが有名なためつい間違いがちなのですが、スイスの首都はチューリッヒではなく「ベルン」です。ベルンはライン川の支流アーレ川沿いにある街で、精密機械工業で有名です。

「ベルン」とはドイツ語で「Bern」と書くのですが、この名前はドイツ語でクマを意味する「Baer」(ベア)が由来しています。

ばどほん

テディベアの「ベア」です

なぜ「熊」なのかというと、ベルンという町を作ったツェーリンゲン公ベルヒトルト5世が初めて捕獲した動物が熊だったというエピソードがあるからだそうです。そのため、街の名前だけでなく、ベルンの紋章にも熊が用いられていますし、市内には熊公園もあり、園内では熊が飼育されています。

チューリッヒの観光スポットとは?

「スイス国立博物館」Schweizerisches Nationalmuseum

「スイス国立博物館」はスイスで見つかった出土品を通してスイスの歴史を味わうことのできる博物館です。先史時代の出土品から民具や武具、現代の美術品に工芸品など、あらゆるものが展示されています。スイスを知るうえで貴重となる資料がそろっています。

「バーンホフ通り」Bahnhofstrasse

「バーンホフ通り」とは「駅前通り」と訳すことができますが、チューリッヒの玄関口となる中央駅から湖畔まで続いています。この通りには、デパートやハイブランドショップのほかに、銀行、レストラン、カフェなどあり、人通りが欠かせない通りです。

裏通りには個性的なセレクトショップも

ショッパーにおすすめなのが、バーンホフ通りをあえて避けて裏通りに行くというのもおすすめです。例えば、ヴィドゥクト通り(Viaduktstrasse)には、雑貨やファッションなどの小さなセレクトショップが約50店舗並んでいます。あまり見慣れないアイテムを求めて、またお散歩がてらにぶらぶらするのも楽しいです。

「グロスミュンスター」Grossmünster

「グロスミュンスター」とはロマネスク様式の大聖堂で、アウグスト・ジャコメティが制作したステンドグラスもあります。また、グロスミュンスターはツヴィングリとビュリンガーの指導の下にスイスのドイツ語エリアにおいて宗教改革の中心になった場所としても知られています。チューリッヒの守護聖人であるフェリックスとレグラが地下に眠っています。

 アウグスト・ジャコメティとは?

アウグスト・ジャコメッティ(Antonio Augusto Giacometti)は、スイスの画家で工芸家です。1877年に生まれて、アールヌーボーや象徴主義に影響を受けました。その曲線と色彩の豊かさが特徴です。
1933年にはグロスミュンスターのステンドグラスを、1945年にはフラウミュンスター聖母教会のステンドグラスも制作しています。

「リンデンホフの丘」Lindenhof

「リンデンホフ」はチューリッヒを望むことができる丘で、リマト川からその右岸の景色を望むことができます。チューリッヒ湖からアルプス山脈まで望むことができるので、チューリッヒの街全体を見下ろすことができるので、街の散策につかれたここで一休みしてもいいでしょう。

「聖ペーター教会」St. Peter

「聖ペーター教会」はチューリッヒ市内で最古の教会です。リンデンホフのすぐそばにあり、直径8.46mというヨーロッパ最大の時計盤があるのが特徴です。時計盤の掲げられている塔はロマネスク様式で13世紀に建てられ、時計は1534年に設置されました。

「チューリッヒ湖」Zürichsee

チューリッヒの南部に位置する湖で、幅は3㎞、長さは40㎞にもなり、三日月型をしています。チューリッヒ湖を観光クルーズで楽しんでもよし、ボートに揺られるのもよし。また、クヴァイ橋から湖を眺めるのもよし。夏には湖水浴を楽しむ人も見られます。

「ユトリベルク山」Uetliberg

ユトリベルク山からの景色。アルプスや小さな町々が望める。

もしもお時間が許すなら、チューリッヒ中央駅から電車で約1時間のユトリベルク山に行ってみてはいかがでしょうか。急こう配を上っていく列車の旅は、子どもと一緒の旅でも楽しめます。ユトリベルクについて10分ほどのショートトレッキングをすれば、チューリッヒの街と湖が望めます。

【チューリッヒの旅】基本情報

チューリッヒの公用語はドイツ語

チューリッヒでは、公用語はドイツ語です。

 スイスの公用語は全部で4言語
スイス国内ではドイツ語以外に、フランス語・イタリア語・ロマンシュ語も公用語として認められていて、地域によって使われる言語が違います。

チューリッヒはドイツ語圏ですが、観光スポットやホテルなどでは英語が通じます。

チューリッヒの気候は夏は暖かく冬は寒い

チューリッヒの気候は北海道の気候に似ていて、夏は暖かく冬は寒いです。夏日になると30度を超えることもあるほど熱くなる一方で、冬は雪山がすぐそばにあることからもわかるように平野部でさえ氷点下になります。

チューリッヒ観光のベストシーズンは春から秋にかけてだと言われていますが、もしもウィンタースポーツを楽しむのなら冬も良く、パウダースノーが楽しめるでしょう。

チューリッヒ(スイス)のお金は「スイスフラン」

チューリッヒで使われるお金は「スイスフラン」と呼びます。「CHF」と略されて表記されていることが多いでしょう。

2022年11月29日現在では、1スイスフランはほぼ1ユーロで換算されます。

 物価が高いことで有名なスイス

チューリッヒ観光で知っておいた方がいいことは、スイスの物価の高さです。中立国であるスイスは欧州から輸入されるものには関税が課せられるだけでなく、輸入制限がされているものもあります。例えば肉がその1例で、スイスの肉の価格はEUの平均よりも2倍以上します。

ただし、すべてが高いわけではなく、テレビやパソコンなどの電化製品はEUの平均よりも下回ると言われています。
参照:スイスの物価はなぜ高い?

ばどほん

とはいえ、レストランやお土産などはやはり高いイメージ。懐をあったかくして、チューリッヒ観光には出かけましょう。

スイスのグルメはチーズ料理

スイスのグルメと言ったら、チーズ料理です。

「チーズフォンデュ」は数種類のチーズを白ワインで伸ばしたとろけるチーズに、四角く切られたパンにつけていただきます。また、「ラクレット」はとろけるラクレットチーズに塩ゆでしたジャガイモにつけていただきます。

スイスは、野ウサギやシカ、イノシシなどのジビエ料理も人気ですので、チーズ料理に飽きたらジビエ料理を楽しむのもおすすめです。

おすすめは「ラクレット」、次に「チーズフォンデュ」

スイスの伝統料理として有名な「チーズフォンデュ」ですが、溶け合わせるチーズの種類やニンニクなどを入れるなどして、レストランによってその味は様々です。日本人にとっては癖が強すぎることも。

チーズ料理に抵抗のある方は、チーズフォンデュよりも先にラクレットを食べることをおすすめします。ラクレットチーズは癖が少なく日本人の口にもよく合います。スイス最初のチーズ料理はラクレットを食べて、また次の機会にチーズフォンデュにすることで、チーズ料理を楽しむことができるでしょう。

試してほしい「スイスワイン」

スイスのワインはさっぱりとした味わいで飲みやすいのでお勧めです。あまり知られていないのですが、スイスを流れるローヌ川やライン川沿いの丘陵地にはワイン畑が広がっています。ただワインの生産量が決して多くないので、そのほとんどをスイス国内で飲んでしまうのであまり輸出されません。チューリッヒを訪れたのなら、ぜひスイス産のワインを試してみてください。

チューリッヒまでのフライトは?

日本からチューリッヒまでフライト時間は約13時間

2022年11月29日現在では、東京からチューリッヒまで直行便で約13時間です。帰りの便では少し飛行時間が短くなり約12時間です。

チューリッヒ空港から市内まで電車で10分ほど

チューリッヒ空港からチューリッヒ市内の中心駅となるチューリッヒ中央駅までは、電車なら約12分です。スイス鉄道(SBB)の電車は日中ならば3分~10分間隔で出ている上ので便利でしょう。

トラムでも電車と同料金である約7CHF(約800円)で市内まで行けますが、約50分ほどかかります。

タクシーでは約20分かかり、タクシー料金は70CHFほどかかります。

フランクフルトからは電車で約4時間

フランクフルトからチューリッヒまでは電車で約4時間。乗り換えいらずのICEで景色を楽しみながらチューリッヒに行けます。

車なら約5時間ですので、ドイツ人なら問題なく車でも行ける!というのではないでしょうか。

ばどほん
私の主人だけかな?

まとめ

今回はスイスの首都「チューリッヒ」を紹介しましたが、いかがでしたか。チューリッヒの魅力は何といってもその自然豊かな牧歌的な雰囲気。そこに、現代の快適さも融合されているので、そのバランスの良さが心地の良い街です。
フランクフルトからなら週末旅行にでも行ける距離間ですから、気分転換に行ってみてもいいのではないでしょうか。
ただしスイスはEUメンバーではありませんので、ドイツ人のご家族もパスポートなどを忘れずに。
最後まで読んでくださってありがとうございました。