「HIS」とは日本の大手旅行代理店で、旅行のチケット手配やパッケージツアーでお世話になったことがある方も多いはず。私もつい先日、日本行きの航空チケットについて問い合わせたのですが、あのHISがアンテナショップを経営しているのをご存じでしょうか。
今回は、HISのフランクフルト支社が経営している日本の食材と雑貨を販売しているアンテナショップを紹介します。
HISがアンテナショップを経営しているって本当?
HISのフランクフルト支店=アンテナショップ
日本の旅行代理店「HIS」のフランクフルト支店は、日本の食材や雑貨が購入できるアンテナショップを併設していることを、ご存知でしたでしょうか。その店構えからして、旅行代理店を疑ってしまうような出入り口です。
実際にHISの店内に入ってみると、そこには一般的な旅行代理店あるようなデスクと椅子が並べられていて、壁には旅の目的地を紹介するポスターなどが貼られていません。その代わりにあるのは、たくさんの物、モノ、もの。入り口付近にはお香のほかに小物やデコレーションにもなりそうなカラフルなおちょこがいくつも並べられています。
まず入り口付近に並べられている和雑貨の充実ぶりが嬉しくて、これなら外国の方に日本のものをプレゼントしたいと思ったときにきっと何かいいものが見つかるでしょう。
日本食材を買いにHISにお買い物
これがあのHISなの?という疑いのまま店内奥へと歩を進めていくと、毎日でも食べたい基本の和食材が揃っています。お子さんのいる家庭なら外せないカレールーも甘口から辛口まで一揃い、お値段もアジアンショップと変わらない価格で安心です。店奥に設置されている冷蔵庫には納豆やお味噌、はんぺんも。これだけあれば、ちゃんとした和定食ができてしまいます。
冷蔵庫から目線を上げると、すぐわきの壁にはたくさんのビラのようなものが貼られています。そこには、「お刺身」「おつまみ」などの文字が!お惣菜まで買えるんですか!と心の中で叫んでしまいました。
「今日のおかずを買いにHISへ」という合言葉を作りたくなってしまうほどの喜びです。
日本酒のコレクションは圧巻
決して広いとは言えない店内に様々な雑貨に食材が揃っているので、それだけでも満足してしまうのですが、HISのアンテナショップはここで終わりではありません。
実はHISに入って一番最初に目が止まったのが、店内左側の棚。威圧感たっぷりなほどの押し寄せてくる日本酒コレクションです。世間知らずな私なので、もしかしたらフランクフルトには日本酒が充実しているお店があるのかもしれないのですが、ドイツに住むようになって以来、初めてこれほどたくさんの日本酒が並んでいるのを見ました…圧巻。
しかも日本酒1本ごとに紹介文も添えられているではないですか。
こんなに大切にされながら売られている日本酒たちを眺めていて、その場にいるだけで幸せになってしまいました。
HISの入り口は旅行代理店の面影も
これだけの品ぞろえをしているHISなので、もはやそこはただのアンテナショップにしか見えないのですが、旅行代理店の面影もちらちらと見え隠れしています。
例えば、HISの入り口付近。まるでカフェのような看板が立っているのですが、フランクフルトに日本語の看板というだけで目を引いてしまいます。
そしてその横には…
あ、これ。この違和感。ここはHISだったと思い出す瞬間です。また、レジ付近にはSUICAカードの販売情報も。確かに、HISだったようです。
なぜHISがアンテナショップをやっているの?
コロナで日本に旅行できない人のために
HISがなぜアンテナショップをやっているのか。その理由は、コロナにより日本に旅行ができなくなってしまったお客様のために、日本のものを届けたい…そんな思いからアンテナショップを始めるようになったそうです。
日本の食材や雑貨はアジアンショップでも買うことができますが、HISは日本製にこだわった品ぞろえで、各種多様に揃えてくれているのが嬉しい限りです。
日本に行けなくてもHISに来れば日本のものが買えるという安心感をくれるHISは、日本に行けない外国人旅行者のためだけではないはず。ちょっと和食材を買いにHISへという新しい認識ができてしまうかもしれません。
HISのアンテナショップはベルリンやミュンヘンにも
HISはアンテナショップをドイツではフランクフルト以外に、ベルリンやミュンヘンでも経営しているそうです。
またドイツ以外では、イギリスはロンドンで、イタリアはローマ、スペインはマドリッドでもHIS版アンテナショップがあります。
HIS=日本食材を扱うスーパー=アンテナショップという新しい定番
HISは旅行代理店というイメージが強いのですが、これからはHISは日本食材を買うためのスーパーという風に考えてもいいでしょう。それほどに食材は充実しているし、割高感もありませんでした。和食材が足りないときにHISへ、という感じです。
またアンテナショップとしても優秀なので、外国の方に日本のものをプレゼントしたいというときにも便利ではないでしょうか。
日本が恋しくなったらHISという新しい定番が生まれるかもしれません。